肩の可動域が大きくても肩こりになる原因 池袋整体ゆっくり
2021年 2月
こんにちは
豊島区にある池袋整体ゆっくりのまつもとです。
関節の動く範囲は、ROM(Range of Motion)と呼ばれ、日本語だと「可動域」の意味になります。
大は小を兼ねるように、骨の動ける範囲も大きいにこしたことはない。
そう考えがちですが注意したいのは、「可動域は必ずしも大きいほど良い」とは限らないこと。
今回はそのような内容です。
「自分は肩関節の動く範囲が大きいほうなのに、なんで首や肩こりがあるんですかね?」
はじめて来店された方から、そのような声が聞かれることがあります。
この場合。
関節の動きが悪い=カラダが硬い=力が抜けない=首肩こりになる
そんなイメージがあるみたいですね。
肩の関節の動きは悪くないのに、力みが抜けなかったり肩こりがあるとき。
考えられることの1つとしては、バランスの偏り。
言い換えると、一部分の関節の可動域だけ大きい可能性。
例えば肩甲上腕関節という腕の付け根の部分が柔らかいと、腕を大きく動かせるように見えます。
このときに肋骨や鎖骨・肩甲骨もバランス良く動けているのが理想的です。
簡易的な検査法で確認してみた場合。
そのあたりは固まっていて、鎖骨や肋骨を意識して動かすのが苦手な人が多い印象です。
腕寄りでなく、カラダの真ん中寄りにある鎖骨のでっぱり部分が胸鎖関節(きょうさかんせつ)。
このまわりに柔軟性がなくなると、肩甲骨の動きも制限されることに。
肩甲骨に指がかかる・肋骨から浮いてみえるから大丈夫と思っても、影響を受けています。
なぜなら、骨の構造からしてカラダはそのような仕組み・つくりになっているからです。
肩甲骨の施術に興味のある方は、『肩甲骨はがし』もチェックしてみてください。
肩甲骨の内側を手でつかめる状態にある方はわりといるのですが、それでも肩こりを自覚されていることがほとんど。
原因のひとつが、鎖骨や肋骨がうまく動けない状態でカラダを使わなくてはいけないから。
動きにくい関節や柔軟性がなくなっている部分(この例でいうと鎖骨や肋骨)は、硬さが出やすい状態。
一見悪いように思えますが、硬く動きにくいことで守られているメリットもあるのです。
そのぶん、鎖骨や肋骨に比べれば動けるところ・働けている部分にしわ寄せがきます。
(首や肩甲骨・腕のつけ根の部分など)
そのため脇腹や脇まわり・鎖骨まわりよりも、首や肩甲骨まわりのほうが気になる方のほうが多かったりします。
重たい頭を支えるという宿命で、首のつけ根に負担がかかることは当然ありますが。
簡単にまとめてみます。
- ヨガやストレッチなどでキレイな姿勢がつくれること
- 背中で指が組めたり、合掌できること
- 腕や肩が大きく動けている(ように見えること)・関節の可動域が大きいこと
上記のようなことができていても、バランスよく使えずに一部分に負荷がかかり過ぎている場合。
首肩こりにつながることがあるので、お気をつけてください。
鎖骨の下は、大切な施術のポイントです。
首の筋肉の1つである斜角筋がくっつくところで、ここがガチガチに硬いとき。
自覚のあるないは関係なく、首こりや頭痛の原因になります。
厄介なのは、ここは押されるとかなり痛いことで有名なこと。
硬さが強く、血行が悪くなっている人ほど「うっ!イタタタタっ・・・」となりやすいのです。
以前の整体研修でここを含めた大胸筋まわりを指でほぐすやり方を習ったとき。
講師のデモを受けた参加者の苦しげな様子から、その施術が使える状況は限られそうだと思いました。
- イタ気持ちいいでは満足できずに、痛いくらいの刺激のほうが好きな人
- 現状の辛さが少しでも和らぐなら、激イタなほぐしでも我慢できる忍耐力のある人
これくらいなお客様でないと、大事な施術のポイントとはいえ嫌がられる可能性があり双方にとってプラスが少ない。
なるべくなら避けたい状況です。
現在の当店では、鎖骨下や肋骨のほぐしの必要があると感じたとき。
痛みを可能なかぎり減らすために指でなく、「道具」を使って圧を加えることが多いです。
体験された方々からは、「痛いことは痛いけど、さっきよりは全然耐えられます」「あれ、たしかに指よりは痛くないですね」という感想を頂いてます。
首や頭の不快感だけでなく、リンパの流れとも関係するのが鎖骨まわり。
ふだんから鎖骨まわりを軽めにさするセルフケアをおすすめしています。
オイルなどを使うのは手間がかかるので、入浴時に石鹸をつけて滑りを良くした状態でさするのが理想的です。
落ちつかない状況が長く続いている現状ですが。
くつろぎ時間を上手に利用して、首肩の健康管理もやれる範囲で意識してみてくださいね。
それでは今日も平穏な1日でありますように